Anna
2018.11.22 更新
こんにちは!
ZenFotomaticサポートのAnnaです。
皆さんが扱っている商品の中にジュエリーやアクセサリーはありますか?
一粒ダイヤからゴージャスなパーティネックレスまで、大きさも性質も異なるものが多く、写真撮影は苦労しますよね。
実際のところ、名だたるハイブランドの写真のように本当に綺麗な写真を撮るためにはかなりの技術が必要となります。
また、写真撮影技術だけではなく加工技術も必要となるのです。
でも、数千円から数万位内の商品でそこまでのクオリティが必要かと言われるとそうではないですよね。
今回は、ジュエリー販売に携わっていた私がちょっとした工夫でアクセサリーやジュエリーを「誰でも簡単に」「今より綺麗に」撮影できるコツを教えます。
準備する物
【マクロレンズ又はマクロ機能のあるカメラ】
通常の小物などを撮影する様なレンズは小さな商品に寄ることが出来ないため、アクセサリーなどを撮影する場合はかなり小さく撮影することになります。
必ずマクロレンズか、マクロ機能のあるカメラを用意しましょう。
レンズの選び方については下記を参考にしてください。
商品別、目的別、オススメのレンズはこれ!商品撮影用レンズの選び方!
【三脚】
小さなアクセサリーやジュエリー撮影では三脚が必須です。
小さな物を手持ちで撮影すると手ブレを起こします。
【ライト】
アクセサリーの輝きを出すためにライトも必須です。
ですが、商品が小さい場合は専門機材でなくとも、卓上LEDで代用が可能です。
LEDの光の色ができる限り白に近いものを選びましょう。
【シャッターレリーズ】
シャッターレリーズはカメラにぶら下げる様につける外付けのシャッターです。
カメラのシャッターから指を離す際に起きる振動で手ブレを起こすのを防ぎます。
レリーズを用意できない場合は、少し不便ではありますがタイマーを使用することで撮影可能です。
【白背景紙】
ジュエリーを白に綺麗に写すためには白の背景紙は必須です。
【その他】
コピー用紙
ジュエリー専用の特殊な機材というものは基本的にはありません。
ほとんどが身近で手に入る物の応用です。
金属は白く、石は透明感を出す。
基本的に材質がなんであれ、ほとんどのジュエリーにはガラスや樹脂も含む「石」の部分と「金属」の部分があります。
ジュエリー撮影の基本として「金属は白く」、「石は透明感を出す」必要があります。
そうする事で、高級感や輝きが出るのです。
まずは「金属は白く」について解説しましょう。
もちろん金属はピンクゴールド・シルバー・イエローゴールドなど多種多様にあるので色の話ではありません。
次の写真を見てください。
これは「金属は白く」ができていない写真です。
周りの物が金属に写り込んでしまい黒くなっています。
金属が黒くなるのを防ぐには次の画像のように商品の周りを白い板などで囲む必要があります。
これで金属を綺麗に撮影できました。
次に「石は透明感を出す」についてです。
次の画像は透明感がなくなってしまっている写真です。
写り込み防止の板が石にも映っているため、全体が白っぽく光ってしまい、なんだかとても安っぽい石に見えますね。
囲いを外して石に光を当てます。
これで石に奥行きがでて高級感がでました。
よく、キラキラした感じを出したいとご相談を受けますが、キラキラ感の正体は石のカットに反射している光です。
これは、石全体が白く覆われた状態ですと出にくくなります。
まずこの【金属は白く】【石は透明感を出す】の二つは覚えておきましょう。
でも、これって金属を撮影するには囲いが必要で、石を撮るためには囲いが邪魔になる・・・という矛盾が発生しますよね。
皆さん自身も、撮影BOXに入れると輝きがなくなった…、ライトを直接当てると金属が光りすぎて安っぽくなってしまった…などの悩みがあるのではないでしょうか。
もちろん、これも少しの工夫で解決可能です。
1.余計なものは置かない
反射する面の多いジュエリーなどは写り込み厳禁のため、周りに余計なものは置かないようにしましょう。
イメージカットについても、不要な小物を大量に置くと写り込みも増えますし、かえって商品の印象を薄めてしまったりするのでシンプルにしましょう。
2.小さくたくさん囲む
一番最初の例では、市販の撮影BOXなどを使っている事を想定して高めの囲いを使用しましたが、本来のジュエリー撮影ではもう少し小さなものが使いやすいです。
雑貨用の撮影BOXなどに放り込んで撮影すると、全面が囲われている為パッとしない写真になってしまいます。
ジュエリー撮影の時には画像の様なコピー用紙を切って山折りにして作った小さな囲いが便利です。
ジュエリーは大きさやデザインが異なりますので、この様な囲いを高さや長さ違いでいくつか作成しておきましょう。
画像①は囲いを使わずに撮影した写真。
画像②は撮影BOXに入れて撮影した写真。
画像③は小さな囲いを使用した写真です。
③は石が白く曇ることも無く、金属への写り込みもほとんどありません。
3.専用のライトを用意する
どんなに高級なジュエリーであっても石自体が自分で発光している訳では無いので、天井の蛍光灯の光だけでは不十分です。
ジュエリー用にライトを用意しましょう。
ジュエリーのライティングは光のあたり具合を見ながらの撮影になるので、シャッターを押すまで結果がわからないストロボなどではなく定常光の使用をお勧めします。
ジュエリー専用のライトというものはありませんので、撮影様LEDや卓上LEDを使用して撮影します。
ライトをまず、比較的石全体が明るくなる場所を見つけて当ててみてください。
1枚目の画像は石が暗くなっている画像です。
これはとりあえずライトを当てただけの状態です。
理想は2枚目の画像の様な状態です。
2枚目の画像は石が全体的に明るくなっていますが、真上からただ照らしただけでは無くライトの角度を変えて中心にも光が当たるように工夫しました。
ライティングのコツは石の正面(真上)から光を当てるようなイメージで当ててみて、そこから少しづつずらしていく事です。
あちこちに移動させるのではなく、石の円をなぞるように回して見ると一番綺麗に見えるピントが見つかりやすいです。
こういった状態になることで、特に高級なジュエリーならば石の品質のみでは無くカットの素晴らしさも伝わります。
リーズナブルなアクセサリーについても輝きが増すので高級感が出ます。
因みにこちらは500円ほどの人口石の指輪です。
沢山の石がついているようなタイプは、全ての石を綺麗に写すのは至難の技です。
そこまでする必要はないので、メインとなる石が綺麗になるように目指しましょう。
【ワンポイントアドバイス】
石の表面の中心部分が反射してしまって中が見えない撮り方もNGです。
4.ピントは手前に合わせる
ジュエリー撮影の時はピントは基本的に見せたいポイントを絞って合わせましょう。
下の画像はピント合わせの悪い例です。
一見、ちゃんと撮れているようにも見えますが、アップにしてみると石の奥にピントが合っているのが分かります。
このような角度で撮影する場合は石の手前にピントを合わせましょう。
この様に、方法さえ分かればジュエリーを綺麗に撮影することは可能です。
聞いたことも無いような特殊な機材を使うわけではなく、基礎を押さえるだけで十分に綺麗な撮影ができます。
写真業界でも撮影が難しいと言われているジュエリーなので、誰でもプロの様に撮れるというわけではありませんがネットショップで販売するには十分なクオリティでは無いでしょうか。
皆さんも手軽に綺麗なジュエリー撮影を目指しましょう!