Anna
2018.2.28
こんにちは!
ZenFotomaticサポートのAnnaです。
本日は太陽の光、自然光を利用した撮影方法についてお話します。
設定は変えていないはずなのに日によって色がおかしい、光が安定せず設定を頻繁に変えているなど自然光で撮影される方にはそんな悩みを抱えている方も多いのでは無いでしょうか?
実は、自然光撮影は天気などに左右されやすく、本来は難しい撮影方法なので商品撮影においてはあまりお勧めではありません。
ですが、どうしても照明が暗過ぎるなどの理由で自然光を使った撮影をする際には、そのための準備とカメラの設定が必要になります。
今回は自然光で撮影する場合の注意点とポイントについて説明していきます。
上の画像は日光が入る窓際で、カメラの設定と場所は変えず、朝・昼・夕方と時間だけを変えて撮影したものです。
この様に、太陽の光を利用する際には時間によって大きく光の当たり具合や色なども変化します。
また、太陽が雲に隠れるなどして日陰になっただけでも明るさは変わります。
自然光を使う際に強過ぎる光ですと背景に濃い影などができてしまい、調節が難しくなります。
そのため、撮影するのにベストな天候は薄曇りくらいとなります。
ただし、これだと撮影できる日が限られてしまうため、晴れの日でも撮影ができる準備をしましょう。
商品を明るくするために、商品と太陽が向い合せになる様な形で置いてしまうと、自分の影が被ります。
また、商品の後ろにも影が伸びているのではないでしょうか?
自然光をうまく生かして商品撮影をするならば商品の横側から光を当てるサイド光での撮影が基本になります。
これは商品の真正面に太陽がくる状態です。
影が強く、商品を適正な明るさにしようとすると背景の手前が暗めになりムラがでました。
これは太陽が左側にくる様に撮影したものです。
背景も明るめになりました。
但し、サイド光の場合は太陽光の反対側には強い影が出てしまいます。
影を緩和するために光を跳ね返す白い板を立てます。
こうする事で、うまく太陽の光を使って商品を明るくする事ができます。
実際に先ほどの状態で撮影した画像です。
写真右側に強く出ていた影を消す事ができ、商品全体が明るくなりました。
晴れの日でも撮影をするためには、まず、日光を和らげるために窓に白い紙や布半透明のアクリル板などを貼ります。
商品との間に光を和らげる仕掛けを作るだけで、強い影は消えます。
レースカーテンなどは場合によっては模様の影ができてしまうので、なるべく白紙や白布を使用しましょう。
光に色がついてしまい、商品の色を正しく出す事ができなくなる為、色付きのものは使用できません。
日光が一番強い昼に窓際に商品をおいて撮影をしました。
光が当たっている部分だけが明るくなってしまい、反対側は暗く、濃い影が出ています。
光を和らげるために、白の半透明のアクリル板を窓側に立てます。
これだけでくっきりと写ってしまっていた影も柔らかくなりました。
最終的に窓の反対側に白板を置き挟み込みます。
コレで全体に満遍なく光が周り、影を最小限に抑える事ができました。
※応用編
太陽を遮るのに白のビニール傘を使っても、それなりに影を和らげる事が可能です。
若干ムラがあるので、お勧めという訳ではないのですが、手元に使える物がない時は試してみて下さい。
この様に光を柔らかくする事で、商品の質感や形状がわかりやすくなり加工しやすい画像になります。
自然光を利用する際の問題は光の強さだけではありません。
自然の光は夕焼けの様に時間や天候で、色も変化します。
そのため、色を正しく表示するホワイトバランスを太陽の状態に合わせて変更する必要があります。
本来ならばマニュアル設定で行うのがベストですが、操作方法が分からない場合はAUTOで問題ありません。
「蛍光灯」や「太陽光」など固定の設定を使用するのはNGです。
朝×ホワイトバランス蛍光灯
夕方×ホワイトバランス蛍光灯
朝×ホワイトバランスAUTO
夕方×ホワイトバランスAUTO
左の二枚はホワイトバランスの設定を『蛍光灯』に設定、そのほかの設定も固定し、同じ場所で時間だけを変えて撮影しました。
どちらの画像も商品の色が本来とは違った仕上がりになりました。
右の二枚はホワイトバランスを『AUTO』に設定し、そのほかの設定も固定、同じ場所で時間だけを変えて撮影しました。
AUTOはホワイトバランスを自動的に判断してくれる為、影響を最小限に抑えられました。
ホワイトバランスをマニュアルで設定する場合、撮影直前に一度合わせる以外は特に決まりはありません。
お昼休憩を挟むなど、撮影時間が開く場合は再度設定をし直す必要があります。
また、時間に関係なく急な天候の変化などで光の状態に変化があった場合も調節する必要がります。
Q.どうしてホワイトバランスの「蛍光灯」などを使用してはいけないの?
この「蛍光灯」や「太陽光」という設定は指定した状況に合わせてホワイトバランスを調節する機能です。
その為、太陽光と設定しているのに屋内で撮影したりすると色のバランスが崩れる可能性がある為です。
出来る限り照明を整えるのがベスト
今回は自然光を使った商品撮影に付いてお話しました。
イメージカットならば自然光を利用した雰囲気のある写真も効果的ですが、商品を正しく伝える為の撮影に適しているのはコントロールしやすい定条光です。
定常光ですと天候や時間に左右されずに撮影ができるので、出来る限り商品撮影用の照明を使用する様にしましょう。